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今回も少し真面目な内容になります、、
この1年間で過去2回受けたIQテストでもお世話になったサイコロジストの先生や、またギフテッド専門校の先生たち、Qualitative Assessmentの先生など、色々な立場の方々の指摘から分かってきた息子の特徴、特に周りには凹と感じられてしまう行動の原因について、今日は記事にしたいと思います。
我が家のレオの場合は、下の2つが関与しているということが分かってきました。
1.Sensory Modulation Disorder (感覚調整障害)
2.Visual-Spatial Thinking (視覚空間型思考)
1.について(日本語訳を探していたら、あーちゃんママのブログに非常に参考になる記事がありました→
こちらいつも本当に勉強になる記事をどうもありがとうございますm(__)m)
Sensory Modulation Disorder (SMD=感覚調整障害)とは、Sensory Processing Disorder(SPD=感覚統合障害)の一種で、いくつかのタイプが存在するようです。2007年のある研究では、ギフテッドおよび/またはタレンテッドとされる対象500人のうち、35%が顕著なSensory Processing Disorder(SPD=感覚統合障害)の特徴を示したそうです。(原文は
こちら)
このSensory Processing Disorder(SPD=感覚統合障害)のうち、ギフテッドに多く見られるのが、タイプIのSensory Modulation Disorder (SMD=感覚調整障害)だそうです。これは3つのカテゴリーに分かれており、今回は、レオに当てはまると言われたOverresponsivity(文中ではOverresponsive Child)の特徴例を以下に挙げてみます。(ソースの原文は
こちらです)
<触覚>
-身体が汚れることを嫌がる。特定の衣服の質感を嫌がる。モノや人を触ったり逆に触られたりを避ける
<動作・バランス>
-動きたがらない。落下やバランスを崩すことに対して不安がる
-乗り物酔いをする
<身体・筋肉制御>
-身体が堅く、ぎこちない
-筋肉が強い刺激を受けるような公園活動を避ける
<視覚>
-人混みや沢山のおもちゃなどを前に過剰に興奮する
-目を覆う、アイコンタクトが弱い
-デスクワークにおける注意散漫
-明るい光に対して過剰に反応する
<聴覚>
-音や声を遮るために耳を塞ぐ
-周囲の人が気にしないような音、例えば掃除機の音などについて、文句を言う
<臭覚>
-熟したバナナなど、他人が気づかない匂いに対して嫌悪感を示す
<味覚>
-特定の食べ物の質感や温度に対して嫌悪感を示す
。。。ということで、ほとんどがレオに当てはまることが判明しました。実のところ、私にも夫にも幼少時に同じ傾向が見られたので、遺伝と言っても間違いではないと思いました。一番びっくりしたのが車酔い。。。アメリカという車社会においては致命的なんですが、、、私も夫も共に幼少時は酷かったので、レオも、小学校高学年には、症状が出なくなることを期待して・・・今は、薬や腕輪など、複数の方法で対応しています。
さて、このSensory Modulation Disorder (SMD=感覚調整障害)だけでも十分なほどの凹ですが、さらにレオの凹をグランドキャニオン級にしていると思われるのが、
2.Visual-Spatial Thinking (視覚空間型思考)
これについては、以前、旧ブログのほうで記事にしました。
Gifted Visual-Spatial Learner Indicators
(視覚空間型学習者であるギフテッドの特徴)
By Lesley K Sword,
1.IQ Assessment Indicators
(IQ結果における特徴)
◦has above average overall intelligence
(全体IQが平均を超える)
◦a scatter of scores on the IQ sub-tests
(IQ下位検査のスコアにばらつきがある)
◦scores on the Performance Sub-scale are generally higher than the scores on Verbal Sub-scale
(言語性下位検査項目のスコアより、動作性下位検査項目のスコアのほうが高い)
◦generally high scores on activities involving visual spatial ability e.g. Block Design, Object Assembly, Similarities
(視覚系能力に関する課題のスコアが全体的に高い 例 積木模様、組み合わせ、類似)
◦generally low scores on activities involving auditory sequential ability e.g. Digit Span, Working Memory, Coding, Arithmetic
(聴覚系能力に関する課題のスコアが全体的に低い 例 語音整列、作業記憶、符号、算数)
2.A history of any of: ear infections, allergies, asthma, eczema, tonsillitis, sinusitis, food intolerances within the first 5 years
(5歳までの耳感染症、アレルギー、ぜんそく、アトピー、扁桃腺炎、蓄膿症、食物不耐性)
3.Had conductive hearing loss in early childhood
(幼少時の難聴)
4.Inattentive and easily distracted
(注意散漫、気が散りやすい)
5.Has a poor sense of time and does poorly on timed tests
(時間の感覚が弱く、制限時間のあるテストが苦手)
6.Poor short term memory/good long-term memory
(短期記憶が弱く、長期記憶に優れている)
7.Has difficulty finishing tasks/school work
(与えられた作業/宿題を最後まで終えることが難しい)
8.Has poor handwriting or difficulty keeping in the lines, or grips the pen very hard and presses on the paper when writing
(字を書くことが苦手または線から飛び出す、鉛筆握りが強すぎる、筆圧が強い)
9.Has poor listening skills, often seems not to be listening
(他人の話を聞くのが苦手。聞いていないように見える)
10.Does not maintain eye contact
(アイコンタクトを保てない)
11.Has difficulty with spelling and/or reading
(スペリングおよび/またはリーディングが苦手)
12.Has difficulty with times tables and/or computation
(時間割・時刻表などタイムテーブルの理解および/または計算が苦手)
13.Likes complex ideas and tasks and does well on them yet fails at simple tasks
(複雑な考えやタスクは好むが、シンプルな作業でミスをする)
14.Reads well silently but has difficulty with reading aloud
(黙読は得意だが、音読は困難)
15.Has an abundance of physical energy, fidgets constantly, difficulty sitting still
(体力がある。常に落ち着きがない。じっと座っていられない)
16.Is very creative
(クリエイティブ)
17.Good (and often very different) sense of humour
(ユーモアのセンス。大抵の場合とてもユニーク)
18.Is emotionally very sensitive
(感情的に過敏である)
19.Is extremely sensitive to criticism
(批判に弱い)
20.Extreme physical sensitivity e.g. acute hearing/intense reactions to loud noises, bright lights, smells, touch
(体感的にデリケート 例:聴力過敏/大きな音、強い光、匂い、触感に激しく反応する)
21.Love Legos, puzzles, jigsaws, computers, computer games, television, making things
(レゴ、パズル、PCゲーム、テレビ、モノづくりを好む)
22.Is very disorganized
(整理整頓が苦手)
23.Likes art and/or music
(芸術および/または音楽を好む)
24.Has a vivid imagination and/or disturbing dreams
(鮮明な想像力および/または不快な夢)
25.Can remember the way somewhere after going there only once
(一度行っただけで、道順を覚えられる)
Source: Dr. Linda Silverman, Gifted Development Center, Denver, Colorado USA
リンクはこちら
リンク1 リンク2
。。。昨年この記事を書いた際にも、あまりに特徴が当たり過ぎて笑ってしまいましたが、今回はIQテストの下位検査のスコアについても含めて、本当に驚くほど当てはまるなぁと実感します。
レオが示すこれらの凹が【障害】と言えるレベルにまで達しているのかどうか、それをもっと詳しく調べるためには、Occupational Therapy(OT=作業療法)の専門家の判断によるそうですが、調べるためにはお金もかかるし、また【障害】と分かった時点で、その後何らかのセラピーなどを開始するのか、しないのか、その判断が難しいところです。
レオが以前通っていたプリスクールにはOTの専門家がおり、担任の先生もそのあたり詳しい方でしたので、当時(3~5歳前半)に余りにも著しい症状があれば、OTを勧められただろうと思うのです。(ということは、それほど酷いレベルではないのかな、、などと思ったり。。。)
現時点で私の個人的な考えとしては、まぁ、このくらいの凹なら、親や周りの人間が特徴を知ることで、生き辛さの大半は解決するんじゃないかな、凹をケアするより、凸を伸ばすほうに焦点を置いたほうがいいような気がする・・・という感じなんですよね。。。
皆さんのご経験やアドバイスを伺えましたら幸いですm(__)m
次回は、ホームスクール(実際には、公立のオンラインスクール)について、書きたいと思います。
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